ラインアウトとはボールが外に出た時の再開方法です。
マイボール側の選手が1人スロワー(投げる人)となり、その前に両チームの選手が並行して並び、その中間に投げ込んだボールを競り合います。
並ぶ選手の数はマイボール側が自由に決めることができ、ディフェンス側は攻撃側の人数より少ない人数を並べます(基本的に同数だと思って大丈夫です)。
並ぶ人数は最低2人、上限は決められていませんがフォワード全投入の7人を超えることはまずありません。
そして列の横にラインアウトで取ったボールを受け取るレシーバー(基本的にスクラムハーフ)が立ちます。
スロワーが外に立っているぶん相手のフォワードが1人余るため、その選手はライン際のディフェンスとして立ちます。
ラインアウトに関しては立ち位置や線からの距離について非常に細かいルールがたくさんありますが、見るぶんには気にしなくて大丈夫です。
そのようなところも把握したいという方向けの記事も後日掲載します。
ラインアウトにおいて列に並ぶ人数が6人以下の場合を「ショートラインアウト」と呼びます。人数に合わせてフォーメン、ファイブメンといった呼び方をすることもあります。
ショートラインアウトを使う理由はラインアウトから外したフォワードを攻撃のラインに最初から組み込むことで突破力のある選手をぶつける・その選手を囮に外に展開するといった風に攻撃にバリエーションをもたせることができるからです。
よって傾向としてショートラインアウトは中盤で攻撃的にいきたい時に使われることが多く、相手のゴール前、自分たちのゴール前ではフォワード7人を投入した「オールメン」を使うのが主流です。
この辺りのことは戦術的なお話になるので中級編でお話します。ここではラインアウトの人数を少なくすることができるということ、その場合をショートラインアウトと呼ぶということ、そしてフォワードを交えたサインプレーを使えるため攻撃的な手段だということを覚えておきましょう。
ボールが外に出た場合、ボールを拾ったマイボール側(ラインアウトで投げ入れる側)の選手はそのボールをフィールド内に投げ入れることができます。
ルールとしては必ずそのとき外に出たボールを使うこと(ボールの交換等はできない)、投げ入れる時はパスと同じく前へは禁止、ノーバウンドで5m以上投げること(転がして入れたりはできない)等があります。
通常は外に出た地点より後ろならどこからでも投げ入れることができ、ダイレクトタッチ(次の記事:外に蹴り出す時のルール参照)の場合には出た地点から蹴った地点までの間のどこからでも投げ入れることができます。
ラインアウトを見ていると組体操のように選手を持ち上げてボールを取るシーンをよく見ると思います。
これは「リフティング」「リフト」と呼ばれ、上に飛ぶ選手をジャンパー(ジャンプする人)、持ち上げる人をリフター(リフトする人)と呼びます。
リフティングの際は上の画像のように1人のジャンパーに2人のリフターがつき、前後から持ち上げます。
ジャンパーが「アップ!」の声をかけると同時に飛び、それを下から2人が持ち上げる形になります。
リフターは腕力で抱え上げるのではなく、ジャンプの勢いを加速させる形で持ち上げ、上がってからは腕を突っ張って支えます。