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堅守速攻
キックを効果的に使った堅実な試合運びを得意としており、エリアをきっちり取った上でしっかりと統制のとれたディフェンスで相手の攻撃を封じ込めるディフェンスの堅さが最大の特徴だ。 その一方でチームの指揮を取るのは日本代表監督ジェイミー・ジョセフの右腕であり代表のアタックコーチであるロビー・ディーンズ、アタックが弱いわけがない。 エリアを取り返そうと中途半端なキックを蹴ろうものならカウンターの餌食にあうだけだ。 パナソニックは非常に統率がとれており、個々の選手の判断力が高くビジョンの共有がよくできている。 そのためどの局面でも選手同士で瞬時に連携を取ることができ、相手が攻撃を始める前にディフェンスを敷き、相手が防御網を整える前に攻撃をすることができる。
アタック9
「スマートな攻撃」と評するのがいいだろうか、個人技にばかり頼らない非常に組織的・計画的な攻撃が得意なチームだ。 選手個々人のスキルと判断力が非常に高く、キックカウンターやボールを奪った直後のような陣形が乱れている状態からでも即座に体制を整え、連携のとれた攻撃を展開する。 フォワードはどのポジションの選手も走力がありボールキャリーを得意とした選手が多く、これにより誰がどこにいても柔軟な攻撃が可能。 バックスはスキルフルなSO、強さと速さのCTB、決定力のあるバックスリーとそれぞれにしっかりとした強みがあり、練り上げられたサインプレーでその強みを存分に発揮する。
ディフェンス10
キックを使ったエリア管理、集散の早いディフェンス整備力が特徴で隙を見せない非常に堅いディフェンスが持ち味。 普段はあまり相手のラックに圧力はかけず、タックラー以外はディフェンスラインの整備を優先するためなかなかディフェンスラインの人数が減らないことが特徴だ。 しかし世界屈指のボールハンターであるデービッド・ポーコックをはじめ個としてボール奪取を得意とする選手は多く、いいタックルが決まったり相手が隙を見せると豹変、一気にボールを奪い得意のカウンターで反撃を行う。
スクラム9
フロントローの3人が1番・稲垣、2番・堀江(坂手)、3番・ヴァルと全員が日本代表というトップリーグ1の豪華な顔ぶれ。 その一方でスクラムではガツガツと勝負をかけるチームではなく、普段は起点としてしっかりとした安定感を保ち、ここぞの場面で勝負をかける。 少し勿体無いようにも見えるがこれによりフォワードの選手が次のプレーに向かうスピードが速く、フォローの確かさや2次攻撃以降のフォワード参加に繋がってくる。
ラインアウト8
ヒーナン・ダニエル、サム・ホワイトロックの両ロックをはじめ長身の選手がしっかりとおり、ラインアウトも非常に安定している。 ゴール前以外ではあまり積極的にモールは組まず、安定したボール確保から事前にプランニングされた展開プレーを行うことが多い。
選手層9
育成力にも優れ若手にもタレント候補が多い。 サンウルブズなどに選手を積極的に派遣していたが来期はサンウルブズの活動がなく、それらの選手が戻ってくることで選手層はより厚くなるだろう。 しかし代表レベルの選手が多い弊害か昨シーズンも多くのポジションを2人ないし3人で回しており、試合登録メンバーに入る選手とそれ以外の選手の間に差がある可能性もある。
規律10
規律面の良さ、組織力の高さはパナソニックの大きな強みだろう。 無茶なチャレンジをすることも少ないため不要なペナルティを重ねることがなく、試合運びも非常に安定している。