ラグビーには3種類の密集があります。そう、「ラグビーってなんかごちゃごちゃしててよくわかんない!」となるあの密集には種類があります。
具体的にはスクラム、ラック、モールの3種類です。
そしてそれぞれの密集は発生する場面とやっていることが違います。
まずはルールや駆け引きではなく、「それぞれの密集がどんな時に発生し、何をしているのか」を知りましょう。
スクラムとは「反則があった後の試合再開方法」です。
まず大事な条件として、スクラムは反則の後にしかやりません。フォワードの8人(16人)が組み、その中にボールを入れ、押し合うことでそのボールを奪い合います。反則後の再開方法ではありますが、スクラムとなる反則は比較的軽いものであり反則を犯した側もスクラムに押し勝てばボールを奪うことができます。
さっきのプレーは反則だけど反則した側が力ずくで奪い取っていいぞ!ということですね。
やっていることはバスケットボールのジャンプボールと同じですね。ジャンプボールが高さで競い合ってボールを争うのに対し、スクラムはパワーで争います。
スクラムとは!パワーで競う(バスケの)ジャンプボールであり、反則後の再開方法である!
ラックとは「タックルの後のボールの奪い合い」です。
発生するタイミングはプレー中、タックルで選手が倒された直後です。
ラグビーでは倒れた選手はプレーしてはいけないので、タックルで倒された選手はボールを離さなければいけません(この辺りのことは別の記事で説明します)。
そして離されたボールは地面に落ちているのと同じなので、相手はそれを拾うことができます。
この時、アタック側の選手はそのボールを守るように立つことが許されており、ディフェンス側の選手はその守っている選手を倒すことでボールを奪うことが許されています。
この「ボールを守る選手とそれを倒そうとする選手の押し合い」、これがラックです。
ここで挙げる3つの密集の中では一番発生頻度が高く関連した反則も多いのですが、今はラックを見た時に「ボールを守る人とそれをどけようとしてる選手が押し合いをしてるんだな」とわかればパーフェクトです。
ラックとは!タックルで選手が倒された後に起こるボールの奪い合いのことである!
モールとは「立ったままの複数人での押し合い」です。よく「電車みたい」と言われるやつですね。
発生するタイミングはプレー中で、ラックとは違いタックルされた選手が倒されずに立ったままです。
モールの発生条件としては最低3人以上が押し合うこと、ボールを持って突っ込んだ選手、それをタックルで止めた選手、そして(攻守問わず)それをサポートして一緒に押し込もうとする選手の3人です。
人数に上限はなく、10人以上の大きなモールになることもあります。
戦術的なことや反則などはここでは割愛します。モールをスクラムやラックと区別できればOKです。
モールとは!インプレー中に3人以上のプレイヤーが立ったまま押し合うものである!