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2人いるポジションの特徴の違い
プロップ

プロップは1番と3番の選手ですが、両者の特徴は大きく異なり、基本的に片方の専門職となります。

すなわち、1番の選手が3番をやったりその逆というのはまずないということです。

◎1番は「ルースヘッドプロップ」、3番は「タイトヘッドプロップ」と呼ばれる

両者の呼び名の違いはスクラムの組み方に起因します。スクラムを組む時は上記のように必ず1、2番と相手の3番が組み合う形をとるルールになっており、1番は自分の頭の片側が空いているため「緩い頭」という意味のルースヘッド、3番は「きつい頭」という意味のタイトヘッドと呼ばれます。

また、この組み方がそれぞれのプロップの役割にも影響してきます。

ルースヘッドプロップ(1番)は2番のフッカーと2人で相手の3番に圧力をかけます。このため3番ほど体格重視ではなく、スクラムの中での駆け引きの上手さやフィールドプレーのレベルの高さを求められます。

スクラムで相手に勝負をかけて崩しにいくのは基本的にルースヘッドプロップからなので、「攻めのプロップ」と言えるでしょう。

一方のタイトヘッドプロップ(3番)ですが、相手の1番2番からの圧力を受け止めなくてはならないので何よりも体格・力強さが重視されます。

1番よりもさらにスクラム特化な選手が多く、スクラムの安定感はタイトヘッド次第と言っても過言ではないでしょう。スクラムの圧を一身に受け止める「守りのプロップ」と言えます。

ロック

ロックは左右であまり大きく特徴が変わることはなく、4番でも5番でもどちらもできるという選手が比較的多いです。

ただしスクラムでは上記のプロップの受ける圧の違いがあるため、パワーに優れる方をタイトヘッドプロップ(3番)を支える5番に起用するのが一般的です。

呼び方にも特別なものはなく、背番号、もしくは左ロック右ロックと呼ばれます。

フランカー

フランカーは基本的に背番号で役割を分けるようなことはありませんが、チームによってはスクラムの組まれた位置によって左右のフランカーを逆にします。

これはスクラムのどちら側が広く空いているのかによって位置を変えており、広い方を担当するフランカーを「オープンサイドフランカー」、狭い方を担当するフランカーを「ブラインドサイドフランカー」と呼びます。

オープンサイドフランカーは広いエリアを担当するので機動力に長けた選手が多く、他の選手がタックルで相手を倒したところにいち早く寄ってジャッカルすることを得意とする選手も多いことから海外ではフェッチャー(ボールを取ってくる人)という呼び方もされます。

ブラインドサイドフランカーは狭いエリアを担当する代わりにこのエリアを相手のナンバーエイトに攻められても1人で対応できるようなパワーに優れた選手が多いです。

センター

センターは基本的にスタンドオフに近い側を12番が、遠い側を13番が務めます。このため12番を「インサイドセンター」、13番を「アウトサイドセンター」と呼びます。

日本では12番を第1センターという意味で「1セン(いっせん)」、13番を第2センターという意味で「2セン(にせん)」と呼ぶのが一般的です。

2人のセンターはその役割、能力が大きく異なります。

12番はスタンドオフがランなどで消えた際にその代理を務めることが多く、第2スタンドオフとしてパス能力やキック能力に優れた選手が多いです。

また、攻撃の初手として12番を当てることが多いこと、スタンドオフから1パスもらった相手のフォワードが突っ込んでくることが多いことから体の強靭さも求められます。

13番はボールが来るまでに助走をつけることができるためトップスピードでボールをもらえる(そして相手に突撃できる)勇気を必要とされ、また、ウィングの1つ内側ということでスペースもある程度広いためカットインやカットアウトのような角度を変えるランが得意な選手が多いです。

同時にこのような特徴を持った相手の13番を相手にすることになるため、トップスピードの相手を倒せるだけのタックル力、そして広めのスペースで角度を変えてくる相手に確実にタックルに入れるだけの守備範囲の広さを両方求められ、総合的なディフェンス力が必要とされます。

ウィング

ウィングは11番と14番で役割が変わるというようなことはありません。

このため左右どちらを本職とするのかはその選手がどちらを得意としているのかによります。

左右の得手不得手が何で変わるのかというと、左右どちらに切るステップが得意なのか、ハンドオフはどちらの手が得意なのか、キックはどちらの足で蹴ることができるのか、左右どちらのパスが得意なのか、といったところです。

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